苔ポンとは?

紅葉の名所。京都、永観堂の裏でひっそりと生まれました

日本屈指の紅葉の名所で生まれた、新しい盆栽「苔ポン」は小さな苔盆栽に、マツやモミジなど盆栽植物の種子を播種した「発芽から楽しめる」盆栽です。

苔ポンは 2015年10月から京都市左京区の永観堂近くにある一軒家で生まれました。創業資金はわずか 2,000円。しかも、そのお金は、創業者一家5人の全財産でした。

創業者の想い

苔ポンを創出した翌春。目の前で芽吹いた新しい命を守るように育てるうちに、自然環境に対するいたわりの気持ちが一層強くなりました。見事なマツも、巨大なケヤキも、鮮やかなモミジも最初の最初は、そっと触るのも気がひけるような、ひ弱で、ほんの小さな芽なのです。大きな気候の変化にはとても耐えられませんし、小動物に踏まれただけでポキンと折れてしまいます。山で見かける立派な野生の樹木は、全てが奇跡のような存在だということがわかります。
それを切るということがどういうことか?と考えるようになり感性が変わります。

図解!苔ポンの中身

種子:収穫から1年以内の種子に低温湿潤処理をして発芽率を高めた個体だけを使用しています。

苔類:ホソバオキナゴケ以外は極力、ファームで栽培されたものだけを使用しています。
ホソバオキナゴケの成長は非常にゆっくりで種苔から育てると、盆栽に使用できるサイズになるまでには最低でも2〜3年がかかります。(本来であれば5〜6年はかかるのものです。)
また、確固たる栽培技術も確立されていないため栽培されたホソバオキナゴケは質の良いものがなく、どうしても天然物に依存せねばなりません。また、その希少性に見合った価格で売買されていないため、昨今の需要の急増を受け自然界での絶対数が急速に減少しています。この素晴らしい苔の栽培技術の確立が私たちの目標の一つになっています。

富士砂:水はけのよさの確保と、培養土の表面積を多くするために少量混ぜています。

オルジナル培養土:素材や配合率にこれといった定量はありません。万年研究中、未完の培養土です。その時点で最高と思える素材を使用しています。

日向砂利:多孔質の軽石で鉢底石の定番です。鉢底網を目詰まりさせないために敷く、水はけ確保の主役。

ヤシ繊維:鉢底網はプラスチック製が主流ですが、石油製品の使用を避けられるところでは避けたく、ヤシ繊維を使用しています。

日々のお世話

○ 盆栽は屋外管理が基本
栽は、基本的に年間を通して戸外で管理をします。春と秋は日光が十分に当たる場所、真夏は半日陰を、冬場は直接寒い風が当たらない場所に移動させましょう。発芽までは屋内で管理することができます。 もし発芽しなかった場合は、冬に屋外で冬の寒気(5 ℃以下で凍結しない環境)に1ヵ月さらすことで種に発芽を促し発芽率を大きく上げることができます。

○ 水やりについて
1日1回を基本に、真夏は朝と夜の2回、冬は控えめに与えます。発芽し、ある程度成長するまでは多めに水をあたえ乾燥させないようにします。水やりは2〜3日に一度、下穴から水がでるまでたっぷりと。

○ 発芽までの期間は?
マツやカエデ、ケヤキなど代表的な盆栽種の多くは 2月中旬以降から、5月上旬の発芽となります。この時期に入手された苔ポンは約1〜2週間で発芽、時期によっては3〜4日で発芽します。

○ 発芽するまで透明カップをしたまま
種子は乾燥していると発芽することができません。保湿のため、発芽までは透明カップを取り去らないでください。

盆栽種子いろいろ


クロマツ 
Pinus thunbergii
本州・四国・九州・沖縄の各地に広く生育。潮風に強く、海岸域の防風林などとして植栽されてきました。盆栽の他、庭木に植えても良い品種。お正月の門松としてもおなじみ、また神を「待つ」、「祀る」意味があると言われています。

ヤマモミジ Acer palmatum
モミジは秋になると美しく色づく落葉性の樹木で、イロハモミジやヤマモミジなど日本に自生しているカエデ科の植物を指します。育てやすく、庭木や鉢植えの他、盆栽としてもよく用いられています。ヤマモミジは種子がやや小さく、黄葉、紅葉します。

ケヤキ Zelkova serrata
野生では高さ20- 25mの大木になり中には40mを超す個体もありますが、盆栽として小さく育てることができ、盆栽として育てた場合もその枝振りがすばらしいです。肥沃な土壌を好み、夏になると一斉に新緑となりまた、赤や黄色の紅葉の美しい樹でもあります。

※ご注意:種子はそれぞれの発芽率に合わせ必要な数を植え付けておりますが、発芽につきましては100%の保証はできかねますのであらかじめご了承ください。ご購入いただいた苔ポン盆栽の種子は、必ずすべてが発芽するのではなく正しく管理された場合でも、上記の発芽率に準じた数になります。

苔いろいろ


ホソバオキナゴケ 
Acre palmatum var.mastumurae
やや白っぽく明るいグリーンが特徴的な苔。こんもりとしたかわいらしい群落を形成する。乾燥に強くまた、乾燥にともなう変色が少ないなど、園芸用としてとても使いやすいため乱獲が進み自然界で大きな群落がみられなくなっています。

ハイゴケ Hypnum plumaeforme
日本全土でみられる苔で、這うようにして広がりながらよく生長するので苔玉に用いられます。乾燥と日照に強いですが生長には湿度が必要です。ただし空気が淀んで蒸れると調子を崩します。この点さえ注意すれば非常に丈夫で生育、増殖は容易と言えます。

ハネヒツジゴケ Leucobryum juniperoideum
ハイゴケと並び苔玉によく用いられる苔で這うようにして広がりながら生長し、羊毛のようにこんもりフワフワとした群落を形成します。生長は早めで日朝と乾燥にも強いですが用土に適度な湿度が保たれている方がより育ちやすいようです。


※上記は苔ポン栽に植え付けされる苔や盆栽種子の一例です。苔ポン栽に使用する植物はその年、その季節によって変化します。